1998年　最も偉大なラップ・アルバム50枚のリストを発表。

ヒップホップニュース

2023.03.22

1998年、ローリング・ストーンズ誌は、最も偉大なラップ・アルバム50枚のリストを発表しました。

このリストには、以下のようなアルバムが含まれています。

1位: パブリック・エナミー『It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back』(1988)

『It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back』は、アメリカのヒップホップグループ、パブリック・エナミーの2枚目のスタジオアルバムです。1988年にリリースされ、多くの批評家から高く評価され、ヒップホップの金字塔の一つとして認められています。

このアルバムは、政治的な内容や社会問題についての歌詞、強力なビート、アイザック・ヘイズやジェームス・ブラウンのサンプリング、チャックDとフレーバー・フレイヴのラップスタイルなど、多くの革新的な要素を持っています。また、『It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back』は、当時のヒップホップの枠を超えた広範な聴衆にも受け入れられる作品として、ヒップホップのメインストリームへの進出を促しました。

このアルバムからは、シングル「Don’t Believe the Hype」、「Bring the Noise」、「Rebel Without a Pause」などのヒット曲が生まれ、パブリック・エナミーは、ヒップホップのパイオニアとしての地位を確立しました。今日でも、『It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back』は、ヒップホップ史上最も偉大なアルバムの一つとして高く評価されています。

2位: ザ・ノトーリアス・B.I.G.『Ready to Die』(1994)

『Ready to Die』は、アメリカのラッパー、ザ・ノトーリアス・B.I.G.のデビューアルバムです。1994年にリリースされ、その圧倒的な才能と卓越したラップスキル、そして彼の人生を描いたストーリーテリングによって、大きな成功を収めました。

このアルバムは、B.I.G.自身の生い立ちやストリートライフ、そして性的な表現など、多くのコンテンツが含まれています。彼のリリックは、激しい暴力や犯罪、ドラッグなどの過激な表現を含んでおり、その内容は非常に過激でありながら、彼の才能と魅力によって、多くの聴衆を魅了しました。

『Ready to Die』からは、「Juicy」、「Big Poppa」、「One More Chance」などのヒット曲が生まれ、アルバムはビルボード200で13位にランクインする大ヒットとなりました。B.I.G.は、このアルバムをきっかけに、1990年代のヒップホップシーンにおいて最も影響力のあるアーティストの一人となりました。

残念ながら、B.I.G.は1997年に銃撃され亡くなりましたが、『Ready to Die』は彼の遺産として、今日でも多くのヒップホップファンに愛され、称賛されています。

3位: ラキム『Paid in Full』(1987)

『Paid in Full』は、アメリカのラッパー、ラキムのデビューアルバムです。1987年にリリースされ、彼の滑らかでクールなラップスタイルやエリックB.のプロデュースによって、ヒップホップの古典的なアルバムの一つとして高く評価されています。

このアルバムは、エリックB.のビートと、ラキムのシンプルながら力強いリリックが融合した傑作で、ラキムはそのまま、現代ヒップホップのラップスタイルの開拓者の一人となりました。また、アルバムからは「Paid in Full」、「I Know You Got Soul」、「Eric B. Is President」など、多くのヒット曲が生まれ、ラキムはヒップホップシーンにおいて、不朽の存在となりました。

『Paid in Full』は、リリース当時から多くの批評家から高く評価され、現在でも多くのアーティストやプロデューサーに影響を与えています。彼の滑らかでクールなスタイルと、エリックB.のプロデュースによって、ヒップホップがより成熟した音楽ジャンルとして認められるようになりました。

4位: エリック・B. & ラキム『Follow the Leader』(1988)

『Follow the Leader』は、アメリカのヒップホップ・デュオ、エリック・B. & ラキムの2枚目のスタジオ・アルバムです。1988年にリリースされ、エリック・B.のプロデュースとラキムのクールなラップスタイルによって、ヒップホップの古典的アルバムの一つとされています。

このアルバムは、先行シングルとしてリリースされた「Follow the Leader」、「Microphone Fiend」、「The R」などのヒット曲が収録され、ラキムの独特なラップスタイルと、エリック・B.のプロデュースによるミニマルかつグルーヴ感のあるビートが融合した、非常に洗練された作品となっています。

『Follow the Leader』は、当時のヒップホップシーンにおいて、革新的なアルバムとして高く評価され、ラキムはヒップホップの歴史上最も影響力のあるMCの一人として認められるようになりました。また、エリック・B.のプロデュースは、彼の独自のサンプリングスタイルやビートメイキング技術によって、ヒップホップのプロデューサーたちに多大な影響を与えました。

今日でも、『Follow the Leader』は、ヒップホップファンやアーティストたちから高く評価され、多くの人々に愛されています。